ポール・グリーングラスは、イギリスの作家・映画監督。

調査専門のジャーナリストとしてキャリアをスタートし、1987年に英国諜報機関の内情を暴いた書籍『スパイ・キャッチャー』が、ベストセラーとなる。

その後、ドキュメンタリーやテレビドラマ等の監督を務めた後、1998年に『ヴァージン・フライト』で映画監督デビューを果たした。

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ポール・グリーングラスのキャリアと作風

監督デビュー後は、2002年の第52回ベルリン国際映画祭で、血の日曜日事件を描いた『ブラディ・サンデー』で金熊賞を受賞し、一躍脚光を浴びました。

大ヒットシリーズ『ボーン・アイデンティティー』の続編『ボーン・スプレマシー』を手がけ、アクション映画も撮れる多才ぶりを発揮し、2007年には『ボーン』シリーズの完結編『ボーン・アルティメイタム』を手掛けた。

グリーングラス監督の演出は、手持ちカメラでの撮影が多く、まるでその場に居合わせたようなリアリティのある映像を得意としている。

また、アクションシーンでは手持ちカメラで捉えた映像を独自の編集技術で滑らかに繋げる高速カッティングで、たたみかけるような緊迫感を盛り上げています。

映像表現に革命を起こしたアクション映画の金字塔「ボーン」シリーズでは、激しい銃撃戦・ド派手なカーチェイスなどハイテンションなシーンを提供しています。

「ボーン・アイデンティティー」の劇中で、主人公が隣のビルに窓ガラスを叩き割って飛び移るシーンではカメラマンも一緒に後を追い、飛び移りながらの撮影を敢行!

特に「ボーン」シリーズでは、目の覚めるようなアクションのみならず世界を股にかけた現地での撮影をして回り、アテネ・ロンドン・ベルリン・ラスベガスなど、観客は世界を旅するかのように見知らぬ場所へ連れ回される醍醐味を味わわせてくれます。

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私的にランキング!「ポール・グリーングラス」監督のオススメ作品

【第3位】同時テロのハイジャック映画「ユナイテッド93」

ユナイテッド93 (字幕版)


出典:https://movies.yahoo.co.jp/

 

製作裏話

アメリカ史上最悪のテロ攻撃事件として記憶された2001年9月11日の出来事を、当事者の視点から再現した衝撃的作品。

「ユナイテッド93」は、93便の搭乗から墜落までの約2時間をほとんどリアルタイムで描き、恐怖の2時間をそのまま再現しょうとしました。
乗客達を演じるのも、全員無名の俳優だけです。

しかし「ユナイテッド93」は、製作発表された時から批判にさらされました。
「ハリウッドは、あの悲劇を見世物にするつもりか!」
「不謹慎だ」
などの批判が相次ぎ、予告編も“こんなものを流すな!”と苦情があって予告編の上映も中止。

ところが、映画が公開されるとマスコミは大絶賛!

ワシントン・ポスト誌のコラムニストは「ユナイテッド93」を観る事は、国民の義務だとまで書くようになりました。

【第2位】海洋サスペンスドラマ「キャプテン・フィリップス」

キャプテン・フィリップス (字幕版)


出典:http://eiga.com/

 

製作裏話

2009年にソマリア海域で実際に起こった、海賊船による貨物船人質事件を映画化したサスペンスドラマ。

この映画では、極限のリアリティを追求するためセットやCGに頼らず、全編の75%を海上に浮かぶ船でのロケによって撮影を敢行しました。

しかし不安定で狭苦しい救命艇のシーンの撮影では想像を絶する困難に直面し、撮影監督を含むスタッフが荒波に揺られ、次々と現場で船酔いしてしまいました!

得意の不安定な映像と素早いカット割りで酔いそうになる映像の撮影前に、スタッフ自身が酔うとは・・
これイカに!ですね。

海賊のリーダーを演じた”バーカッド・アブディ”は、実にリアルで野蛮な海賊のイメージが有りましたが、7歳の時に家族と共にソマリアから脱出しアメリカに移住して、この役を受ける前は、運転手として働いていました。

【第1位】圧倒的なスパイアクション!「ジェイソン・ボーン」シリーズ

ボーン・スプレマシー (字幕版) ボーン・アルティメイタム (字幕版) ジェイソン・ボーン (字幕版)


出典:http://eiga.com/

 

製作裏話

「ボーン」シリーズといえば、演じるマット・デイモン自らが、ほとんどスタントを使わずに挑む対人アクションや、多くの人が行き交う街中で繰り広げられるカーチェイスなどが挙げられる。

各シリーズは世界各国での撮影のため、その国ごとの道路全面封鎖や撮影許可のために数々の交渉、手続きも大変のようです。

実際の撮影ではドキュメンタリー風に撮るため、カメラマンたちは常に無意味に上体を揺らしたりしながら撮影しているのです。

最新作「ジェイソン・ボーン」のカーチェイスシーンでも警察や消防署の全面協力を得ながらラスベガス大通りを立ち入り禁止にし、約200台の車両を用意し、実際に街中で撮影を敢行し、ド派手なアクションシーンを創出しています。

映画の後半で、カジノに車が突っ込むシーンでは本物のホテルが取り壊されるタイミングに合わせて撮影され、車も建物も惜しみなくメチャクチャに破壊されました。

この映画は、世界を股にかけて出没する主人公を描き、観客も一緒に世界を股にかけたスリルとアクションを楽しむ事ができます。

気を付けろ!「ポール・グリーングラス」のオススメでない作品

社会派サスペンス!「グリーンゾーン」

グリーン・ゾーン(字幕版)

「ボーン」シリーズの監督・主演コンビがタッグを組み、イラクの戦場を舞台に描く社会派サスペンス。

「ボーンシリーズを超えた!緊迫のノンストップ・アクション!」
という、宣伝コピーに引っ掛かった自分が悪い・・

内容はイマイチ盛り上がりに欠け、可もなく不可もなくといった感じ・・

主役が役不足なのか、ストーリーが甘いのか、期待はずれの面白味に欠けた作品。

最後に

ポール・グリーングラス監督は、ハイスピードなアクションとリアリティあふれる映像が得意です!

これからも、ハイテンションな素晴らしい映画を提供してくれる事でしょう!