サム・ペキンパーは、アメリカ合衆国の映画監督。

本国アメリカでは、その残酷な作風から「血まみれのサム」と呼ばれた。

日本では最後の西部劇監督、もしくはバイオレンス映画の巨匠として知られ、暴力描写とそれを写し出す映像技法は映画界に留まらず、ジャンルを超えて多くの人々へ影響を与えた。

サム・ペキンパーのキャリアと作風

第二次世界大戦では海兵隊として従軍、戦後南カリフォルニア大学に入学し、そこで演劇を学んだ。

卒業後はしばらく舞台演出家として活動するが、その後テレビ局の裏方としてスタジオに入り、ドン・シーゲルのもとに弟子入りする。

『ガンスモーク』・『ライフルマン』・『風雲クロンダイク』といった脚本がテレビ局に買われ、西部劇のテレビシリーズのディレクターになった。

1996年の『ワイルドバンチ』では、スローモーション撮影を多用とした独特のバイオレンス描写でアクション映画に新境地を切り開いたが、その反面一般客や保守的な批評家からは、その過激な暴力表現に対する批判を招き物議を醸している。

バイオレンス映画とアクション映画の原点にして頂点とも言える作品を数多く世に送り出しており、滅びゆく西部の男たちを哀切の込もった視線で描き続けた事から「最後の西部劇監督」、もしくは「西部劇の破壊者」と呼ばれる事にもなった。

ペキンパーは、スローモーションや細かいカットを自在に編集するセンスで、映画中に過激な暴力描写を生み出し、今日に至るまでのアクション映画における表現手法に多大な影響を及ぼしました。

監督として精力的に活動を続ける半面、実生活での過剰なストレスゆえか、ペキンパーの身体は徐々にアルコールや麻薬で蝕まれ59歳で死去。
死因は心不全だった。

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私的にランキング!「サム・ペキンパー」監督のオススメ作品

【第3位】本格的戦争バイオレンス「戦争のはらわた」

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出典:http://parallax-view.org/

 

製作裏話

第2次大戦下のロシア戦線を舞台に、狂気の戦場でソ連軍の猛攻により絶望的な状況に追い込まれたドイツ小隊の運命がドラマチックに描かれる。

この映画はイギリスと西ドイツによる合作映画で、世界支配を目論んだナチスによる戦争の非生産的な馬鹿バカしさを描き、ドイツでは大ヒットとなった。

リアルなバイオレンス描写とスローモーション撮影は、観客はおろか映画制作者にも衝撃を与え、サム・ペキンパーが『ワイルドバンチ』で確立した
「血しぶきと破片、硝煙の飛び散る銃撃描写を、超スローモーションで映し出す」
という手法を、本格的戦争映画に持ち込んだ作品となる。

ロケ地は、ユーゴスラビアの山腹で行われ、ユーゴ軍の協力により本物の重戦車や銃器が使用され、ドイツ軍の戦車はアメリカのM8装甲車を砲塔の部分を改造し、ドイツ軍風の塗装仕上げで使用されました。

【第2位】スリリングな逃走劇!「ゲッタウエイ」

ゲッタウェイ [Blu-ray]


出典:https://blogs.yahoo.co.jp

 

製作裏話

銀行強盗をしたマッコイは、ギャングに渡すはずの金を持って逃走した!
彼を追うギャングをかわしながら、マッコイは妻と共にメキシコを目指す・・・。

この映画は当時の大スター”スティーブ・マックイーン”を主演に迎えた、ペキンパー映画の中では、かなり娯楽色の高い、異色の作品と言えます。

そもそも、この映画の製作はマックイーンが他のスター達と設立した映画製作プロダクションで製作され、ペキンパー監督作品を敬愛していたマックイーンが、ペキンパー監督を自分の映画製作に起用した形となります。

その為、この映画の最終編集権は監督では無く、経営サイドであるマックイーンが握っており、音楽も気に入らず差し替えられ、最終編集版を試写室で観たペキンパーは、仕上がりに不満を持ち
「これは俺の映画でない!」
と怒ったという話もあります。

しかし皮肉にも、この映画はそれまでのサム・ペキンパー監督作品の中では最大のヒット作となりました!

ちなみに”ゲッタウエイ”とは逃走するという意味で、下駄を履いたまま逃走する事を”下駄ウエイ”とも言います・・・(*^_^*)

【第1位】無法者たちの滅びの美学!「ワイルドバンチ」

ワイルドバンチ ディレクターズカット (字幕版)


出典:http://eiga.com/

 

製作裏話

20世紀初頭のメキシコを舞台に、滅びゆくアウトローたちの姿を描いた西部劇。

偏屈な完全主義者で、プロデューサーとの喧嘩が日常茶飯事だったサム・ペキンパー監督が、その才能を存分に発揮する事が出来た傑作西部劇。

この映画では、6台のマルチカメラを用いて11日間ぶっ通しで撮影されたというラストの壮絶な大銃撃戦は、死のバレエまたは、弾道バレエなどと呼ばれ、後続の映画製作者たちに多大な影響を及ぼした。

特に、独自のスローモーション撮影に加え当時のカラー映画最多の3600カットを駆使した暴力描写は新境地を切り開きました。

公開当時は、その暴力描写で賛否両論だったが、時間が経つにつれて評価を上げた名作!

気を付けろ!サム・ペキンパー監督のオススメでない作品

トラック軍団の暴走劇!「コンボイ」

コンボイ [Blu-ray]

大型トラックの運転手と保安官の確執を軸に、爆走する大型トラック軍団 VS 警察という対決アクション劇。

凄まじいカーアクションを期待すると残念な結果になるので、要注意!

ペキンパー監督ならではの、強烈な暴力描写も無し・・

傑作を次々に作っていたペキンパー監督の、凡作としか言いようがない作品。

最後に

多くの映画人に多大な影響を与えた孤高の映画監督、サム・ペキンパー!

妥協のない徹底した姿勢で周囲と衝突を繰り返しながらも、多くの仲間に愛された監督の映画人生に「敬意」を評したい!