今、もっとアメリカで熱いアクションスターは誰でしょう?
今時CGや合成技術が進化しているので普通の俳優でもアクション映画はできる時代になり、80年代のように運動神経が高かったり屈強な体を持つ俳優の需要があった時代ではありません。
今やアクション映画にすらアクションよりも演技力が要求される時代になりました。
そんな中、今のハリウッドで筋肉俳優の名前をほしいままに使ってる俳優の一人がいます。
ドウェイン・ザロック・ジョンソンさんです。
今日はそんなドウェイン・ジョンソン、改めロック様のベストとワーストを決めます。
俳優の紹介
ロック様ことドウェイン・ジョンソンさんは1972年うまれの45歳です。
父親の代からプロレスラーというプロレス界のサラブレッドとしてうまれました。
ご存知の方も多いとは思いますが、実はロック様はかつてプロレスラーでした。
世界最大のプロレス団体のWWEで文字通りの主役を演じていたのです。
よくロック様だ、ロック様だといいますが個人的なことをいえばプロレス時代のことも知らないくせに何を言ってるんだって感じですね。
言うのは構いませんが、あまりにも浸透しすぎてるので違和感があります。
1995年にデビューして、翌1996年にWWF(以前のWWE)に昇進。
しかし当時はロッキー・メイビアという名前でサーファーの格好をした爽やかな好青年のベビーフェイス=善玉というキャラでした。
当然こんなキャラは売れるわけがなく心無いファンから
「ロッキー死ね!」
とヤジを飛ばされるまで至ります。
そこで副社長から
「名前をザ・ロック、ロック様に変えてみてはどうか?」
と提案を受け、これを承諾し、なんと翌年には傲慢で嫌味なヒール=悪役として復帰、流れるような罵詈雑言とひたすら罵倒したあとにするドヤ顔で一気に人気者になります。
それ以降は会社の社長ビンス・マクマホンに尽くす権力者側の悪の一員として反権力側でライバルのストーンコールドと長きに渡る抗争を繰り返したり、マンカインドといわれる怪人レスラーと友情と裏切りのドラマを繰り広げ、一時落ち目だったWWFを破竹の勢いで躍進させます。
そして、善悪を入れ替えながら2001年に「ハムナプトラ2/黄金のピラミッド」で映画デビューをおこします。
それから2003年以降は完全に俳優としての活動がメインになり、
2009年に出た映画「ウィッチマウンテン/地図から消された山」が大ヒット、
さらに2011年に出た「ワイルド・スピード MEGA MAX」の成功を経てついにスターになりました。
代表作
やはり彼を一躍スターダムに押し上げた作品としては2011年の「ワイルド・スピード MEGA MAX」があがるでしょう。
正直いえば役者デビューしたはいいもの最初の5年ほどロック様はいかんせん代表作に恵まれませんでした。
しかし2011年に公開された「ワイルド・スピード MEGA MAX」にて筋骨隆々な政府エージェントのホブス捜査官が、はまり役となり映画も高い成績をマークして今現在進行形でそれは引き続いております。
その後も定期的にディズニー映画に出演をすることで、今ではすっかり
「体は大きいけど温厚でやさしいおじさん」
というキャラをキープすることで今ではかつてのアーノルド・シュワルツェネッガーのような立ち位置におります。
ですが、正直いってロック様の出演作は当たりはずれが大きいのが本音。
そんな偉大なる我らのピープルズチャンプの映画をベストとワーストで分けたいと思います。
ドウェイン・ザロック・ジョンソンならこれを観ろ!おすすめ映画ベスト3!
1位:ビヨンド・ザ・マット
アメリカ最大のプロレス団体WWFの裏側を描くと共に90年代末期に起きたプロレスブームを追いかけるドキュメンタリー。
リングの中にいる選手たちは設定に基づいて動いており、彼らは善悪の役割を演じているだけでしかない、と公の舞台で描いた衝撃的なドキュメンタリー。
この中でロック様の出番は数える程度しかありません。
しかもなんとヒールの時代のころの映像です。
しかし、そこにはどんな虚構の世界で演じるヒーローよりもカッコいいロック様の姿がありました。
善玉のマンカインドと試合の打ち合わせをするとき
「君を容赦なく二階から叩き落す」
と笑顔でいい彼も了承、マンカインドの家族が来ると
「心配するな、俺がいる。」
と元気づける、その姿はまさしく未来のハリウッドスターのそれらしいです。
しかも情け容赦なくマンカインドを客席の二階席から叩き落しテーブルをぶち壊し大けがを負わせるロック様。
そのあと本当にケガをしたので泣きじゃくり、思わず退席する家族。
人気者とはいえ、やりすぎな行為にブーイングが止まらない。
悪役レスラーはこれを受け止める仕事なのです。
出番はちょっとだけなのに大物の器がありました。
2位:ワイルド・スピード SKY MISSION
日本でも大ヒットを飛ばしたシリーズなんと7作目の一品。
この映画ではロック様はホブズ捜査官役で出てきますが、主人公ではありません。
さらに出番は、あまりありません。
それでもかっこいいのがロック様、悪役とファイトシーンになったときジェイソン・ステイサムの打撃を耐え、プロレス時代から使ってきた必殺技「ロックボトム」でステイサムを轟沈!
さすがの一言です。
実際はただの裏投げなんですけどね。
そのあと腕に大けがを負いしばらく出て来なくなりますが終盤に力ずくでギプスを破壊、ガトリングガンを引っ提げて雄叫びをあげながら敵をぶちのめしていきます。
車がぶっ壊れ、頭のよろしくない方々があちこちで暴れまわるアクション映画の準主役らしい活躍っぷりでした。
問題はストーリーの方で、シリーズの7作目なので初見さんには分かりにくい所ですね。
でもストーリーなんてどうでもいいんです、ロック様のアクション、しかもロックボトムが見れるだけでお腹いっぱいです。
3位: ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金
先程まで書いたのはロック様のカッコいいシーンが出て来る映画ばかりでしたが、この映画は一風変わって実際にあった凄惨な殺人事件の話を基にしたブラックコメディです。
トレーナーのダニエルらは顧客の陰険な金持ちから、拷問にかけて金を奪い取ろうと計画をたてます。
ふつうの映画なら、かっこ良くて賢い犯罪者が出てきますが、ここに出てくる犯罪者はみなバカばかり、誘拐した相手にバレないように仮装していたのに、あっさり見つかります。
おまけに殺し損ねて逃げられますが警察は動きません。
「忍者の仮装した連中に拷問をかけて誘拐された!」
なんて言ってしまえば誰も信用はされませんよね。
ここでのロック様は誘拐犯グループの一員でマッチョで凄腕の元囚人、しかし宗教にハマって善人にかぶれ、腑抜けになった小悪党を演じます。
これが非常にあってます。
強盗で儲けたお金は全部麻薬で使ってしまうという大アホっぷりが見ていて楽しいです。
彼らの顛末は、ぜひご自分の目でお確かめください。
笑えて怖い、日本のホラーよりも恐ろしい映画です。
ドウェイン・ザロック・ジョンソンでもこれは観るな!ワースト3!
1位:ハムナプトラ2黄金のピラミッド
2001年に公開された大ヒットアクション映画「ハムナプトラ」の続編です。
一応ロック様はこれで俳優デビューなされました。
なんと悪役のスコーピオンキングです。
結構、引っ張って終盤の方に出て来るのですが残念な事に、これがなんとも言えないショボさ。
当時でも、あからさまにCGとわかるロック様の上半身にサソリの下半身をつけただけの怪獣です。
しかも前作の悪役イムホテップをかませ犬にしちゃうのに対して、そこまで強くなさそうです。
その後、あっさり槍で突き刺さって死にますが、それで良かったんでしょうか?
映画デビュー作ながら本人が一番隠したい映画の一つになるんじゃないでしょうか。
という変な汗が垂れてくる内容です。
2位:スコーピオンキング
1位にあがったハムナプトラ2の誰も得しない番外編です。
古代エジプトにいる部族の一員であるマサイアスは、辺境の部族のリーダーに雇われ暴君を倒すために兄と共に首都へ向かいます。
しかし暗殺は失敗、逃亡し彼は命からがら逃げますがマサイアスの兄は殺されてしまい彼は復讐を誓うのでした。
と、あらすじを書けば面白そうなんですが、なぜか面白くない一品。
悪役の過去を番外編で描くんだったら、もっと悲しい映画に出来そうにもないんですが、悲壮感とか、そういうのとは全く無縁な人らが作っているのか恐ろしいほどに能天気で、さらにスペクタクルな映像もあんまり無いので、対して盛り上がらない映画です。
ここでロック様はのちにスコーピオンキングになる戦士を演じますが、やっぱりロック様はしゃべってナンボ。
セリフも少ない、ただのタフな戦士でガッカリです。
って、これ製作総指揮はビンス・マクマホンなんですね。
WWEの映画も、これと同じくらい面白くないのが多いので皆さんはお気を付けください。
3位:G.I.ジョー バック2リベンジ
ワイルドスピード同様、この映画でロック様はスターダムを駆け上がりました。
が、映画の出来はというと仮面ライダーの劇場版の方が出来が良いです、まじめな話。
世界征服を狙う、悪のコブラコマンダーに前作の主人公のデュークが殺され、友人のロードブロックが復讐を誓い、阻止するために戦うという話。
GIジョーは有名な玩具で日本でも持っていたというミドルな方々はおられるのではないでしょうか?
ロック様はここでロードブロックを演じますが、あんまりワイルドスピードでやってるのと変わらないので、どうしたもんかと頭をひねりたくなるような内容です。
全盛期のシュワちゃんだって、レパートリーが多かったはずです。
ただ、悪役のコブラコマンダーは無茶苦茶カッコいいです。
ガラスのように輝いた仮面とナチスを彷彿させる衣装、やっぱり漫画の悪役はこうじゃないといけません。
あと、爆弾魔レイ・スティーブンソンや大統領に化けた幹部なんかも、いい味出してます。
それと反面するかのように、影が薄いのが主人公勢。
ブルース・ウィリスまで出てるのに、なんでこんなに目立たないんでしょう。
まとめ
個人的に映画俳優としてのドウェイン・ザロック・ジョンソンよりも、やはり四角いリングの上で罵詈雑言を飛ばし、女性にセクハラを行うプロレスラーとしてのロック様のほうが、やはり大好きだなと思います。
深夜の衛星テレビでうっかり出会った、あの面白おかしい不良の兄ちゃんは、今ではハリウッド大スター。
俺からすれば従兄の感覚でスターって感じじゃない。
だからワイルドスピードで、かしこぶった捜査官をやってても
「お前は何をしてるんだ!」
と突っ込みたくなります。
やはり今後みたい映画としてはヴィン・ディーゼルとは違い、長年のライバルであるストーンコールドと、どつき合う映画がみたいですね。