テレンス・ヤングはイギリスの映画監督。

映画「007シリーズ」初期の監督として知られ、1962年に007シリーズ第1作『ドクター・ノオ』をヒットさせ、続く『ロシアより愛をこめて』・『サンダーボール作戦』と計3作を監督し「007シリーズ」ヒットの基礎を作り上げました。(79歳で没)

テレンス・ヤング監督のキャリアと作風

ケンブリッジ大学在学中に映画研究会に属したのがきっかけで映画界を目指すようになり、卒業後はロンドン・フィルムで働き、やがてルネ・クレールなどの著名監督の助監督に付き原案やシナリオも執筆し、1947年に“Corrider of Mirror”で監督デビューを果たした。

1962年の「007/ドクター・ノオ」で注目され、「007/ロシアより愛をこめて」の世界的ヒットで娯楽監督としての名声を確立しました。

ヤング監督の作品は、劇中にたるんだ余分な詰め物が無い事が特徴です。

特に「007/ロシアより愛をこめて」は、オープニングから度肝を抜くシーンから始まり見せ場、見せ場の連続でよどみが無く全編流れるような展開をみせてくれます。

007シリーズが現在なお続いている最大の功績者は、テレンス・ヤング監督ではないでしょうか!

娯楽監督としての名声を確立した名監督でも、大赤字を出した失敗作はあります。

1982年に公開された『インチョン!』は朝鮮戦争を題材にした映画で、一流の俳優とスタッフを迎え、制作費に約4600万ドルと5年の製作期間をかけた超大作であったが、

映画評論家からは酷評され、興行的にも不振を極め、興業収入はわずか350万ドルしか得られず、約4410万ドル(約110億円)という当時世界最悪の赤字を出した映画になりました。

名監督でも「迷作」はあるものですねネ・・

私的にランキング!「テレンス・ヤング」監督のおすすめ作品

【第3位】サスペンスフルな恐怖!「暗くなるまで待って」

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出典:https://blogs.yahoo.co.jp/

 

製作裏話

麻薬を巡って、盲目の主婦が殺し屋3人に命を狙われる舞台劇の映画化。

男3人が潜んでいるのは、我々観客には見えるのだが盲目の主人公には見えないのがもどかしくて、視覚的な面白さをいやでも盛り上げてくれる作品。

主演のオードリー・ヘップバーンは『マイ・フェア・レディ』でアカデミー賞にノミネートさえ、されなかったショックから、数年間映画から遠ざかっていたが、この映画で見事オスカーにノミネートされました。

ヘップバーンの演技は、本当に盲目の人であるかのように見えて見事なのですが、撮影にあたりヘップバーンは、わざと視界が見え難くなるような曇りガラスのコンタクトを装着していたそうです。

【第2位】異色西部劇「レッド・サン」

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出典:http://blog.goo.ne.jp/

 

製作裏話

アラン・ドロン、チャールズ・ブロンソン、三船敏郎という三大スターが日本刀をめぐって相争う奇想天外な娯楽西部劇。

主演の三船敏郎は、1965年の「赤ひげ」を最後に東宝映画から独立し、自らの「三船プロダクション」で「レッド・サン」の企画をアメリカのパラマウント映画に売り込みました。

しかし、ハリウッドの当時のマーケティングでは製作が実現せず、アメリカとフランスの共同プロデューサーが応じるまでは、三船プロの発案から5年も掛かって、この企画が実現したようです。

この映画の監督も、アメリカのプロデューサーが3人の有名な監督を前に「この中から監督を選びなさい」と言われたが、後日の返事でという事で、別れ際にテレンス・ヤングだけが三船に感じの良い挨拶をしており、シナリオを読んで企画にも一番積極的だったテレンス・ヤングに決定されました。

【第1位】娯楽の要素がフルに詰まったスパイ映画!「007/ロシアより愛をこめて」

ロシアより愛をこめて (字幕版)


出典:http://onariza.oodate.or.jp/

 

製作裏話

英国情報部員007ことジェームズ・ボンドの活躍を描くシリーズ第2作目。

たたみかけるスリルとアクション、そしてボンドガールの妖艶な魅力がギッシリ!

第1作目から当初のボンド役には、大スターのケーリー・グラントやリチャード・バートンらも候補にあがっていたがテレンス・ヤングの指名で、当時ほぼ無名であったショーン・コネリーが抜擢されました。

ボンドの原作者も粗野で荒削りなショーン・コネリーに懸念を抱いたが、ヤング監督はボンド像を作り上げるために、コネリーに付きっきりになり高級レストランに連れて行き、正しい礼儀作法を教えたり、手作業で作られた高級なスーツを着せたりで、コネリーボンドのイメージを作り上げていきました。

第1作目に続く007シリーズも公開後は世界的にも大ヒットし、第2作目の本作は1963年の世界興行収入で第1位となり、日本では前作の4倍の収入増となりました!

ドクター・ノオ (字幕版)サンダーボール作戦(デジタルリマスター・バージョン) [DVD]

気を付けろ!「テレンス・ヤング」監督のオススメでない作品。

美女軍団の闘い!「アマゾネス」

アマゾネス <ヘア解禁/ニューテレシネ版> [DVD]

王の座を巡る女同士の対立や、年1回ある子種を貰う為のギリシャ軍との種付けを描く。

なぜ、007の3作で高い評価を受けた監督が、このような作品を撮ったのか?
ストーリーは、”ひどい”の一語に尽きるかと思うような作品。

しかし、この手のお下劣ムービーの割には美形が揃っているのは、さすが007のテレンス・ヤング監督の映画でした。

最後に

007シリーズが、現在なお続いている最大の功績者は「テレンス・ヤング」監督ではないでしょうか!

「映画ファンより愛をこめて」・・ヤング監督に敬意を評したいですね!