アンチヒーロー、なんとも響きがカッコ良い言葉ですが、
この人ほど、この響きが相応しい役者は、この世に存在しないでしょう。

かつては一つのアイコンでした。
ですが、ここ数年は目立った活躍をあまりしていません。

長くなってしまいました、僕のお気に入りのアル・パチーノです!

俳優の紹介

1940年生まれのなんと77歳。
シチリア移民の子供として生まれた彼は、貧乏にあえぎ苦しんでいきます。

その後、複数のアルバイトを経験しながら、やがて後に親友となるジョン・カザールと知り合い、なんと26歳のころに養成所に通い、そこから役者としての活動を開始していきます。

1969年に公開された「ナタリーの朝」で映画デビュー、
さらに「哀しみの街かど」にて薬物中毒者を演じ高い評価を受けます。

そこから、兼ねてから尊敬していたマーロン・ブロンドと「ゴッドファーザー」で共演、ここでスターダムに乗り、その後定期的に話題作に出続け、一気にスターダムに乗ります。

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代表作

彼を有名にしたのは「ゴッドファーザー」三部作に出てくるマイケル・コルネオーレでしょう。
この映画で、彼は実在したと言われるイタリアンマフィアの一族を演じました。

組織のために、身を切る思いで時に冷酷な決断をしつつも、常に組織や家族を思いやる彼の姿は、多くの人の共感を集めました。

今現在アメリカ社会においてはイタリアンマフィア、もっと言えばマフィアのような組織的犯罪者集団は、ほぼ絶滅したと言われています。
ある意味、この映画シリーズも無くなってしまった過去を映しているのです。

他にも「狼たちの午後」などでは、ヒーローに祭り上げられてしまう銀行強盗を演じ、これもまた彼の代表作となってます。

彼は常にどこか漂うアウトロー的な魅力があり、唯一それが彼の存在を無二にたらしめているのです。

他にも「インサイダー」ではタバコ会社の不正な取引を暴く、TVプロデューサーのような非アウトロー系の役も演じており、これもまた独自の魅力があふれていました。

かと思えばジョニー・デップと共演した「フェイク」に出て来る、年下の親分にこき使われる、しょうもないマフィアの幹部も演じていて、これもまた独自の味わい深さがありました。

キアヌ・リーブスと演じた「ディアボロス/悪魔の扉」では、現代の世界に適応した悪魔王サタンを演じて話題になりました。
これも、なかなか面白い映画なのでオススメです。

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アル・パチーノならこれを観ろ!おすすめ映画ベスト3!

1位: スカーフェイス

スカーフェイス (字幕版)

彼の演技を楽しむなら文句無しで、これがベストでしょう。
チンピラの成り上がりを描いた、伝説的アウトロー映画です。

元々は伝説のマフィアであるアル・カポネをベースに描いた「暗黒街の顔役」が元ネタで、それを大胆に80年代的リメイクを加えたのが、この映画です。

キューバ移民のトニーは舎弟のマニーと共にマイアミを牛耳る麻薬組織の元で働きますが、やがて「世界はあなたのもの」という広告を真に受け、自分の兄貴分だった男を殺し、組織の首領に頼んで直参の組を持ち、成功を収めていきます。

しかし、次第に肥大化していく組織と薬に溺れていく彼、その肥大したエゴと欲望は止まる事はありません。

組織から罪もない家族を殺せと言われて、それをプライドから拒絶した彼は組織を敵に回して、最後の戦いに挑みます。

この映画はその後、多くの若者の共感を呼び、アメリカの黒人やヒスパニックなどのギャングは、この映画を教科書と仰ぐほどの入れ込みを見せていました。

また、この映画のトニーを演じるのがアル・パチーノなのですが、ちょうど脂が乗ってる頃なので無茶苦茶カッコ良いです。

彼の生き方は真似が出来ませんが、尊敬は出来ます。
僕も大好きでDVDを持っています。

一番好きなのは、お酒に酔っ払った状態のモンタナが周囲に当たり散らすところ、と書くとカッコ悪いのですが演出やパチーノの雰囲気も相まって悲壮感とカッコ良さが重なった名シーンになっています。

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2位: ヒート

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有名な銀行強盗であるニール一味は完璧な作戦を行うプロでしたが、新人のミスでうっかり警備員を殺してしまいます。

おまけに襲った銀行は、なんとマフィアの経営するフロント企業で、警察からもマフィアからも命を狙われるニールたち。

一方で彼らの捕縛に執念を燃やすロス市警のヴィンセントは、着々とニールたちを追い詰めていきますが、そのせいで自身の生活は完全に破綻してしまいます。

にっちもさっちも行かないニールとヴィンセント、追う者追われる者、双方のライバル関係は、やがて奇妙な同情に繋がっていきます・・・
そして事態は最終局面へと向かいます。

非常にカッコ良くハードボイルドという向きが、かなり似合う映画ですが、なんとニールを演じるのはロバート・デ・ニーロで、彼を追う刑事ヴィンセントを演じるのはアル・パチーノなのです。

ヴィンセントは優秀で正義感があるのですが、家族は無茶苦茶。
ニールは仲間を愛し、仕事に人生をささげているけど、所詮犯罪者。

どこの世界でも、つまはじきの男二人の戦いと友愛とライバル関係を描いた情念の映画です!

奇妙な事に、お互いをライバルではないか、と言われ続けたパチーノとデニーロですが実は仲が良く、これを機に互いの交流が増えたらしいです。

3位:ディック・トレイシー

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50年代のアメコミの古典を映画化した映画です。

実はこの映画、時代から忘れられて行って悲しい限りなのですが、当時流行ったティム・バートンのバットマンを意識してなのか、シリアスなフィルムノワールとして描かれています。

出て来る悪役たちは、漫画的なコミカルなデザインをグロテスクに誇張した不気味な存在ばかりですが、それに対抗するウォーレン・ベイティ扮するディック・トレイシーのダンディズムが、かなり引き立っているのです!

この映画でアル・パチーノは巨大なマフィアの組長であり、ディック・トレイシーの宿敵であるビッグボーイを演じます。

ブクブクに太った体をダボダボなスーツで着込んでおり、一見ユーモラスですが、それを恐ろしく不気味な存在に演じているのはアル・パチーノらしいのです。

日本で例えると、ギャグ漫画の「こち亀」を白石 和彌監督でギャグ無しのシリアスな刑事映画に描いたような感じ、と言ったら良いでしょうか。

あと、何とヒロインは、あのマドンナがしている事でも有名だったりします。(そういえば最近、マドンナも見ませんね・・・)

うだうだとシリーズ化が続いてしまって、敷居が高くなったアメコミ映画ですが、これはシリーズなんてものは無く1回見ればそれでOKなので、非常にオススメです!

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アル・パチーノでもこれは観るな!ワースト作品

インソムニア

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ロビン・ウィリアムズが殺人鬼になると話題になった本作。
アラスカを舞台に不眠症の刑事が、殺人鬼を追いかけるというもの。

とこう書けば、絶対面白くなりそうなのに何故かは分かりませんが、かなりイマイチな映画になってしまったのが本作。

クリストファー・ノーラン監督のダークナイト三部作で描かれた、やたらとセリフで語りたがる悪い癖は本作で既に出ており、不眠症がテーマなのに何故か、こっちが眠くなる。
寝る前に見るなら、ある意味オススメかもしれません。

まあ、そんな事をするぐらいなら、クラシック音楽でも聴いた方がマシですがね・・・。

まとめ

アル・パチーノ、最近見なくなって久しいですが、よくよく考えれば70歳を超えたお爺ちゃんなので、そろそろ引退なのかもしれません。
それでも構わないほど多くの役をやっていますが、やはりそれでは物悲しいです。

そう言えばアル・パチーノは強面の印象がありますが、あまりスキャンダルな話題を聞きません。
もしかしたら、私生活は大人しい優等生なのかもしれません。

願わくば、今度リメイクされる「スカーフェイス」で通行人か顔写真でも良いので、その姿を見せてくれれば良いのですが、どうなのでしょう?
もしかしたら自分の役にも、あまり未練が無いのかも知れません。

そこら辺を含めてストイックな、まさしく男の中の男なのかも知れませんね。