レベッカ [DVD]

この作品は、英国で活躍していたヒッチコック監督の、ハリウッド・デビュー作となったゴシック・ロマン。

アカデミー賞作品賞と撮影賞(黒白部門)を獲得しました!

アルフレッド・ヒッチコック監督は、アメリカの独立系の映画製作者であった、「デビッド・O・セルズニック」に招かれ、この映画を監督することになりました。

製作は「風と共に去りぬ」に続くデイヴィド・O・セルズニックだが、製作現場や俳優の演技に、過度に介入する事で知られたセルズニックは、「レベッカ」の撮影にも度々干渉してヒッチコック監督を悩ました、と言われています。

おそらくそれは、セルズニックが脚本家でもあったからともいえます。

風と共に去りぬ (字幕版)

この作品の観どころ

滞在先で、大金持ちのマキシムと出会ったヒロインは恋に落ち、イギリスの彼の邸宅へ行くことを決意する・・

その邸宅は、多くの使用人がいる大豪邸でした!
 

マキシムの前妻「レベッカ」はヨット事故で亡くなっており、後妻として控えめながらやっていこうとする彼女だったが、前妻を崇め、レベッカづきの使用人で邸宅を取り仕切る「家政婦長」には、なかなか受け入れてもらえなかった。

それからは・・
家政婦長の嫌がらせと、次第に前妻レベッカの目に見えない影に精神的に追い詰められてゆき、遂には窓から身を投げようとしてしまう・・・と、その時!

この作品は、ストーリー展開や構成が実に素晴らしく「サイコ」に並びヒッチコック映画史上、最高に恐ろしい心理サスペンスとなっています。

モノクロ映画にしたことで、登場人物の個性が引き立てられており、モノクロでもガス灯の照らす光と影の移ろいが、独特の雰囲気と悲哀を滲み出しています。

レベッカの幻影が「アタシ」を、追い詰める・・

地味なヒロインが、今は亡き前妻レベッカを意識して、夫に気に入られようと頑張るところがイジらしい・・

そんな頑張りも虚しく、一人のメイドに精神的に追い詰められていくのです・・

しかし、このメイドは、この物語を引き立てる重要なキャラクターなのです。

ヒロイン演じる、ジョーン・フォンテインが清楚で美しい!

気丈でマダム的要素もたっぷりで、何かあったら罵られそうなタイプ。


出典:https://ja.wikipedia.org/

ジョーン・フォンテイン

ジョーン・フォンテインは、ハリウッド黄金期に輝いた大スターで、文句ない美人女優として名を馳せました!

本作『レベッカ』でアカデミー主演女優賞にノミネートされ、翌1941年に同じくヒッチコック監督作品の『断崖』でアカデミー主演女優賞を受賞しました。

フォンテインは、ヒッチコックの監督作品でアカデミー賞を獲得した、ただ一人の俳優となっています。

断崖 [DVD]

それに対し、家政婦のオバハンがすこぶる怖い~~最恐の熟練メイド!

常に無表情・威圧感有りで・・「フン!後妻のくせに・・」とイジメ感十分!

常に無表情・ミステリアスな「家政婦のミタ」さんを凌ぐ雰囲気!

この女優さん(ジュディス・アンダーソン)は、舞台シェイクスピアのマクベス夫人役をするくらいの大女優さんなのです!

・・ハハ~ 一枚も二枚も演技上手ですね!

出典:https://eiga-square.jp

こちら、「家政婦の・・三田さん」違いもあります。

出典:http://girlschannel.net/

この映画を見ると、本当の恐怖とは血や殺人シーンがなくても、徐々に・・ジワジワと・・心理的に追い込まれる事と思い知る!

本作は白黒映画という神秘性と、サスペンス風の雰囲気と見事な演出があり、
ヒッチコック作品の中でも、評価が群を抜いていいと評されています。

この時期は、ヒッチコック監督の第1次黄金期とも言える時期で、「鳥」「サイコ」など初期の傑作作品が次々と生み出されています。

サスペンス映画の名手!「アルフレッド・ヒッチコック」

ヒッチコックの作品は、非常に高度な映画技法を駆使して作られており、際立った演出手腕を持った映画監督と言えます。

その映像テクニックは技術本位ではなく、あくまで演出上必要であるからこそ使われ、結果的に絶大な効果を上げています。

特にスティーヴン・スピルバーグは、ヒッチコックの演出テクニックを生かした演出を行っているのが有名です。

アニマルパニック映画の金字塔「鳥」・サイコスリラーの傑作「サイコ」

鳥の襲撃!「鳥」

鳥 (字幕版)


出典:https://movies.yahoo.co.jp/

ある日、何の理由も無しに、鳥たちが人間を襲い始めた・・・

突然、鳥に襲われるようになった町の住人の恐怖を描いた、パニック映画の原点とも言われる作品です。

たった一つのシチュエーションを元にあらゆる恐怖を引き出した、ヒッチコックのサスペンス・ドラマの傑作とも言えます。

この映画では、なぜ鳥が人間を襲いだしたのか切っ掛けも原因も謎のままでエンディングを迎えており、「鳥」で始り「鳥」で終わる、鳥の襲撃にだけこだわった名作です。

二重人格!「サイコ」

サイコ (字幕版)


出典:https://insiderlouisville.com

派手なモンスターは出てこないが、精神の病がもたらす恐怖を堪能できる作品。

この映画で有名なのが、ジャネット・リー演じる女性がシャワールームで殺害されるシーン!
たったの45秒のシーンなのに、7日間をかけて撮影された映画史に残る名シーンです。

ラストはゾッとするような、どんでん返しが待ち受けています・・サイコ~の恐怖!

公開当時、劇場ではヒッチコックから「途中で入場しないで欲しい」「ストーリーは言わないで欲しい」と観客に向けたメッセージが流れたそうです。

最後に

映画「レベッカ」は、亡くなった人の残り香に惑わされる人々のお話です。

不気味で優れた演出と共に、事あるごとにレベッカのイニシャルである「R」が目に入り、ラストでは家と共に燃え尽きていく「R」の文字が怨念を感じさせます・・・