ハリウッドには歴史も様々あり、一時はスターであった人もそうでなくなってしまう可能性が大いにあります。
今回紹介するハル・ベリーはまさしくその一人で、一時は見たけど最近見なくなったなという人はおられるかもしれません。
俳優の紹介
ハリウッド史上初の黒人女優でアカデミー賞を受賞したとされる彼女、実は黒人と白人のハーフでかなりの苦労人だったらしいです。(優しそうな顔はそのおかげなのかも)
黒人の父親は非常に暴力的で、ひどいアルコール中毒に悩まされていた模様、そんな彼にうんざりした母親は離婚を決意、なんと4歳で父親を失います。
その後はミスコンに出演、ミスUSAからミスワールドに進出します。
その後もとんとん拍子で「ジャングルフィーバー」やブライアン・シンガーの「X-MEN」に出演してスターダムに乗り、2002年には差別主義者と恋愛する死刑囚の妻を「チョコレート」で演じアカデミー主演女優賞を受賞します。
しかし、その後は「キャットウーマン」や「X-MEN: ファイナル ディシジョン」のような失敗作に出演しキャリアを失墜させてしまいます。
近年ではテレビに活動を移していましたが、今年日本で公開された「キングスマン: ゴールデン・サークル」で再び映画業界に戻ることになります。
代表作
一番有名なのはX-MENシリーズでしょう。
彼女は嵐を操るミュータントのストームを演じます。
1のころはあまり活躍も目立ちませんでしたが、アカデミー賞を受賞してからは彼女がほぼポスターなどで真ん中の位置に置かれることがありました。
正直、能力のすごさの割にはあまり活躍しておらず、なんともかわいそうな位置にいるキャラだと全作を見返して思います。
「1」 ではカエル男のトードを撃退する程度で、「2」に至っては津波を止めることができず、「ファイナルディシジョン」ではセリフも特にない。
さらに異様なまでに他キャラ含めて恋愛描写が多いのに、相手役らしい男性もおらず、ついには「X-MEN: フューチャー&パスト」では冒頭で死に、最新作の「アポカリプス」ではクビになってしまうという惨事になります。
大昔にテレビ東京で放送していたアニメ版では吉田 理保子さんの威風堂々たる演技で、頼れるカッコイイお母さんキャラで、社会不適合者の多いX-MENの中では比較的マシな性格をしていたのを覚えています。
ミュータント能力を使う前に
「天空の女王ストームが命じる!」
と叫んで見得を切るのもカッコイイのに映画では使われませんでした。
吉田さんは「まいっちんぐマチコ先生」のマチコ先生役でも有名ですが、「まいっちんぐ!」とは言ってくれません!「まいっちんぐストーム先生」もありですが、そっち方面で番外編を作るのはどうでしょうか。
ハル・ベリーならこれを観ろ!おすすめ映画ベスト3!
1位:ザ・コール 緊急通報指令室
もしかしたら、彼女自身のベストアクトかもしれないのに全く話題になっていない本作。
なんと、あのロック様の主演映画を数々作っていたWWEフィルムの映画でもあります。
ある夜失敗を起こし、会社を辞めようかと本気で考えていた女性オペレーター。
ある日、連続殺人鬼におびえる女性の電話を受けた彼女は、それがかつて彼女の失敗の引き金の原因になった男と知り、女性をあの手この手で救おうと奔走します。
監督はクリスチャン・ベール主演の最狂映画「マシニスト」のブラッド・アンダーソン、したがってサスペンス感が縦横無尽にあふれています。
ハル・ベリーは主人公のオペレーターを熱演、やがて口先ばかりではなく行動を起こしていく彼女の姿勢には感動させられるかもしれません。
世界中のオペレーター必見の名作です!
ちなみにチョイ役でWWEのレスラーであるデビット・オタンガが出て来ます。
2位:ソードフィッシュ
伝説のハッカーであるスタンリーはジンジャーという女性から、ある依頼を受けます。
彼女は謎の多い男「ガブリエル」に雇われていました。
彼らの目的はDEAの裏金である95億ドルをハッキングして奪うこと。
最初は困惑し拒むスタンリーでしたが、ガブリエルから脅迫を受ける形で無理矢理参加させられます。
やがて事態は彼が考えるより、はるかに恐ろしい事になっていくというサスペンス映画。
彼女はその名前のうさんくささに負けないキャラクターで、一件敵にみえて実は・・・というオチが待っています。
この映画は基本、オチありきの映画なので実際に見て唖然とするか、気持ちがいい騙され方をしたなと納得するかは、見る人次第といったところでしょう。
彼女はジンジャー役を演じていますが、これもまたはまり役。
なかなかこういう怪しい役もハマっています。
主人公のハッカーを演じるのはヒュー・ジャックマンで「X-MEN」で共演した二人が再度共演する形になっております。
彼らを操る悪役を演じるのはなんとジョン・トラボルタ。
胡散臭い笑顔が、たまらなく怖いです。
3位:X-MEN: フューチャー&パスト
X-MENシリーズでも随一の面白さのあふれた本作がここでランクイン。
未来・過去を行きかいながらX-MENらミュータントが世界崩壊の危機を防ぐべく努力する映画です。
基本的に格闘が中心のこのシリーズにしては珍しく、終始SFで終わる映画なので賛否は分かれますが、僕はこういうX-MENがみたかったので大いに気に入っている本作。
今回X-MENが戦うのは、なんとミュータントも人類も滅ぼそうとする凶悪なロボット軍団「センチネル」です。
アニメでも似たような話があったり、原作を知らない人は「ターミネーター2」のパクリだなと思いますが、なんと初登場は1960年代で、もしかしたらジェームズ・キャメロンが逆にパクったのかもしれません。
とはいえ、ハル・ベリーのストームは冒頭であっけなく死んでしまいます。
その死亡シーンの絶望度たるや尋常じゃありません。
ハル・ベリーでもこれは観るな!ワースト作品
キャットウーマン
DCコミック原作で描かれたアメコミ映画界の黒歴史的迷作です。
あまりの酷さにDCは映画を作れなかったほど、赤字修正せざる負えませんでした。
悪役はシャロン・ストーンで主演はハル・ベリーで期待されていましたが、期待には沿えない内容でした。
後にアン・ハサウェイが「ダークナイトライジング」でキャットウーマンを演じますが、これはかなり可愛くてカッコイイので彼女のキャットウーマンをみてください!
まとめ
ハル・ベリーさん、以前はストーム単独のスピンオフすら語られていましたが今ではその話も無くなってしまいました。
本人もいろんな役に挑戦したいと思っているであろうし、僕もその方がいいなと思います。
黒人で女性という立場にあるので、これを利用してもっといろんな映画に挑戦して欲しいです。
誰だってチャンスはある「Never Say Never」ありえない事は無いのです。
彼女だって、いつでも戻って来れるのです。
ショービジネスという門は入るのには厳しいけど、戻って来る者には温かい。
そういう世界なのです。