個人的に怪優が好きなのですが、今回紹介するデニス・ホッパーさんもその一人でした。

出て来た瞬間に映画そのものを支配する力のある俳優さんで、この人が出て来る時は絶対に悪役でヤバイ奴だ!
という風に心がガッツポーズをします。

俳優の紹介

1936年に生まれたデニス・ホッパーはカンザス州出身、13歳のころに舞台劇の演劇で複数の役をこなした事で奨学金を得ます。

その後17歳で劇団入りを果たし、その後1955年にテレビドラマで演じた、てんかん患者の演技が評価され、その後なんと、あのジェームズ・ディーンと「理由なき反抗」と「ジャイアンツ」にて共演を果たします。

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しかし、やがて彼の反抗的で自由を好む性格はハリウッドから孤立し、アートの街NYとインディペンデント映画が活躍の主流になります。

1967年になり、彼は「白昼の幻想」にて相棒のジャック・ニコルソンと出会い、ピーター・フォンダたちと共に「イージーライダー」を製作し、アメリカンニューシネマの代表者となります。

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しかし、それ以降ヒット作に伸び悩み麻薬や飲酒などで、その破天荒的な生き方もあり、ハリウッドで避けられるようになりますが、

1986年にデビット・リンチの怪作「ブルーベルベット」に出演し、以降は怪優としてのキャリアを順調に歩んでいきます。

その後も様々な映画に出演し、演じる悪役もエゴイストな暴君や私利私欲に走る権力者、海賊の頭からなんと、あのクッパ大王に至るまで演じます。

そのまま悪の美学の思うがまま、突き進んでいった彼ですが2010年にこの世を去りました。

しかし、彼の魂と演技は永遠に作品の中で生きています。

代表作

彼のキャリアで最も有名な映画といえば「イージーライダー」にあたるのでしょう。

ここで、奔放に生きて自由に生きていくがゆえに敵視されてしまうバイカーを演じます。

途中でピーター・フォンダが麻薬を吸い込んでラリってしまうシーンがあるのですが、これはなんと演技ではなくガチでラリっていたとされています。

親友であるジャック・ニコルソンも出演していますが、ほぼやばい弁護士役で出て来ています。

そして、アメリカの1960‐70年代を代表する名作に現代的な視点でツッコミを入れるのもなんなのですが、やはり彼らは怪しがられても仕方ないと思います。

麻薬売人でバイカーで、見るからにヤバそうな上に、つるんでいるのが、これまた奇行を行っているおっさんではやはり田舎の人間から見れば、怪しい連中にしか見えません。

大人しく普通のバイク屋の兄ちゃんとして働けばいいのではと思ってみたりします。

あとはケビン・コスナー主演の「ウォーターワールド」で演じた海賊の頭目であるディーコンの
「世界終わったけど俺、人生楽しんでます」
って感じは、かなり好きです。

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デニス・ホッパーならこれを観ろ!おすすめ映画ベスト3!

1位:悪魔のいけにえ2

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1974年に公開された伝説のホラー映画「悪魔のいけにえ」の続編になる本作。

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連続殺人鬼レザーフェイスと一家がテキサスで起こす連続殺人の凶行を描いた本作。

しかし、その内容は前作を狂気で凌駕した、狂ったテンションの映画になっています。

前作で甥を殺された、狂気の保安官を彼は演じます。

もはや、そのキャラクター性は悪役であるはずのレザーフェイス一家が哀れに見えるほど、狂っているのが特徴的。

なんと、それまでスプラッターホラーだった映画が彼が登場する終盤以降は、突然アクション映画に変わってしまい、さらにはレザーフェイスとチェーンソープロレスまでやってのけてしまう彼。

しかもなんと、あのレザーフェイスを倒してしまうほどの偉業を見せます。

その姿を見た、殺人鬼一家の兄からは「もうダメだ」とボヤかれますが、観ているこっちが言いたくなってしまうハイテンションな本作。

文句なしでオススメです。

ちなみに、この映画を観たロブ・ゾンビは「デビルズ・リジェクツ」を製作しますが、残念ながら本作に漂う狂気までは出せていなかったなと感じました。

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2位:スピード

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キアヌ・リーブスサンドラ・ブロック共演で描かれたアクション大作。

日本でも大ヒットした本作ですが、なんと、ここで彼が演じるのは当然狂った爆弾魔。
しかし、その目的は障害者年金を得たいという誰の心にもある共通したもの。

しかし、あまりにもトチ狂ってしまっているので、どう考えても共感は出来ないし、やっている事が酷いのも観ていて面白いです。

名言も非常に多く
「いいか、爆発しない爆弾なんて爆弾じゃねえんだ!」
という、よく考えればあたり前だよなと思ってしまう言葉も、彼の狂った言動から妙なカリスマ性を生み出してしまいます。

1990年代のハリウッドが生み出したスピード感あふれるハイテンポなノリが心地よく、若いころのサンドラ・ブロックキアヌ・リーブスの初々しさと、デニス・ホッパー演じる極悪爆弾魔の対比がされているのも実に分かりやすい本作。

ちなみに、この映画で監督として名を挙げたヤン・デボンはエメリッヒ以前にハリウッド版ゴジラをやるはずでしたが、企画が挫折。

GODZILLA (字幕版)

実現していたら、かなり面白かったでしょう。

3位:ブルーベルベット

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デビット・リンチによって制作された本作。

「イレイザーヘッド」を作ったデビット・リンチなので常人には理解できませんが、蓋を開ければ普通のサスペンス映画な本作。

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田舎町に戻った青年のジェフリーは道端で切り刻まれた片耳を拾います。

そこから探偵気取りで事件を捜査していく彼でしたが、やがて、この裏にはとんでもない歪んだ田舎の闇が隠れていることに気が付きます。

ここで彼が演じるのは、イカレたギャングのフランク。

凶悪で狂暴な男ですが劇中では明確に言われませんが、性的不能と虐待の過去を持っており、過去を分かっている人間はオカマバーのマスターであるベンのみという孤独な男。

ここで演じた強烈なキャラのおかげで、怪優としてのキャリアをスタートさせることに成功する彼、下ネタを連発する彼に恐怖を抱くか笑ってしまうかは個人次第です。

デニス・ホッパーでもこれは観るな!ワースト作品

スーパーマリオ 魔界帝国の女神

スーパーマリオ魔界帝国の女神(字幕版)

誰もが知ってる任天堂の伝説的なキャラ「スーパーマリオ」を映画化した本作。

New スーパーマリオブラザーズ

残念ながら、その出来はゲームの映画化にありがちな酷い出来で、マリオを演じたボブ・ホスキンスですら
「私の生涯で一番最悪な映画」
とすら言われる出来。

彼が演じるのは、なんとクッパ大王。

しかし、原作のような亀の怪獣ではなく恐竜(しかも顎しか出て来ない)という誰得な設定だったりします。

ですが、マリオというのは考えれば考えるほど実写化には向いてない素材で、おそらく製作者もかなり困惑したことでしょう。

まとめ

余談ですが、意外なことに彼は反体制なイメージがありますが、生存は熱心な共和党の支持者であったことが明かされます。

2008年の大統領選挙ではバラク・オバマを支持したとされていますが、これはトランプさんが大統領になったのと実は同じ状況が起きたとされています。

彼は筋金入りの反体制者であり、支持政党や政治思想については重視を置いていないのでしょう。

そういう意味でも、かなりハリウッドでは異端だった彼、改めて彼の人生に敬意を表したいです。